四世鶴屋南北作「東海道四谷怪談」
いよいよ今週の土曜日から文化村シアターコクーンでコクーン歌舞伎「東海道四谷怪談」の上演が始まる。
南番と北番という2つのバージョンで上演され、場割りが異なっている。
最大の注目はやはり北番で、1968年7月に歌舞伎座で上演されて以来の「小平内」がでる。
「三角屋敷」とあわせて、とても楽しみだ。
ということで、メモ。有名な場面付き。
「東海道四谷怪談」
2004年に歌舞伎座で上演された「東海道四谷怪談」は以下のような場割だった。
今回のコクーン歌舞伎の南番はたぶん上記の場割りで間違いないと思う。
問題は北なのだけれど、座頭の勘三郎インタビューによると、全段通し上演になるらしい。
ぼくは初日に観に行くので、すこぶる楽しみなのだ。
ただ去年のコクーン歌舞伎「桜姫」はまったく評価できなかったので、どうなることやら。
だから不安もあるにはあるのだ。
小仏小平内は微妙に人情噺っぽいんだよな、意外にも。もちろんドロドロがあるのだけれど。
ぼくはこの「四谷怪談」という狂言はは裏表の芝居であると思っている。
「仮名手本忠臣蔵」の裏の物語として書かれて、初演時は同時上演だったという事実をふまえると、そう考えちゃうんだよなあ。
怨念の塊みたいになってしまったお岩様と主君のために薬を届ける小仏小平は本当に対照的な描かれかたをしているものね。
あと最後に、先日までアニメで放送されていた「東海道四谷怪談」はどうだったかというと、
しっかり筋は押さえてあったんだよね。筋はね。
問題は「怪談」を意識しすぎていたところなのだけれど。
いくらでも文句は書けるぞ。
蛍狩を出したのは何でなんだろうね。珍しい場面なんだよね、ここ。