ふたつの傑作

 今週リリースされたふたつのCDがある。ひとつはtha blue herbの「LIFE STORY」*1で、もうひとつはROVOとAlejandro Franov、Fernando Kabsacki、Santiago Vazquezが一堂に会して行ったライブの音源をコンパイルした「LIVE at 東京キネマ倶楽部 7/7 2006」*2だ。いずれも、今年のハイライトになりそうな、そんな音源だった。興味があるのなら、聴いて損はしないと思う。
 tha blue herbの「LIFE STORY」はシンプルで良いアルバムだと感じた。先行シングルのときから感じていたけれど、トラックがエレクトロニカっぽくて、そこがまず好みなのだった。ぼくはヒップホップをほとんど聴かないので、詳しいところはわからないのだけれど、でもこのアルバムを良いアルバムだと感じるのはトラックの要素が大きいのかなと思う。このリズムが心地良いのだな。
 出だしはどうかなって思ったけれど、4曲目あたりからだんだんテンションが異常になっていった。このスリルは今までのアルバムでは感じなかったなあ。すげえや。
 ポエトリーリーディングっぽく感じることもあるのだけれど、表現ということにおいて、ジャンルなんてどうでもいい。良いアルバムだった。
 ROVO+Alejandro Franov+Fernando Kabsacki+Santiago Vazquezの「Live at 東京シネマ倶楽部 7/7 2006」は聴いていて、とにかく気持ち良いのである。CD2枚に収録されたおよそ90分間は至福の時間だった。
 4000円でこれが毎日聴けるのだとしたら、安いものだ。

*1:

LIFE STORY

LIFE STORY

*2:

LIVE at 東京キネマ倶楽部 7/7 2006

LIVE at 東京キネマ倶楽部 7/7 2006