sola

 来週最終回なのである。どんなものであれ、見続けていたものが終わるのはさびしいものだ。
 このアニメは普通におもしろいのだけれど、おれのような姉さんスキーにはこれまでのところ、辛い展開が続いているように思えている。不憫すぎるよ……。ないとは思うけれど、このままヨリトと能登が消滅して、姉さんだけ残るなんて終わり方だったら報われないよなあ。たぶん、どんでん返しがあるのだろうけれど。
 今週おもしろかったのは、映画館のスクリーンに空の映像が投影される場面で、あー演劇的だなあって思った。幕を振り落として、一気に場の印象を変えるような感じだった。
 例えば、黙阿弥の「文弥殺し」における峠の殺し場で、それは夜の場面なので照明を絞って舞台がかなり暗くなっているのだけれど、十兵衛が逃げようとする文弥を殺し金を奪う、それを目撃しているごまの灰の仁三がいて、二人の視線が交錯する、その瞬間、本舞台の一番後ろの暗幕が振り落とされ、照明がついて、夜明けみたいに明るくなる。そういう鮮やかな演出があるのだけれど、sola12話の空の映像の場面にも似たようなものを感じた。
 ただ、アニメでやってもさほど劇的ではないようにも思える(笑)。
 あと、廃墟の映画館にいる二人っていうのはちょっとだけ「タンゴ・冬の終わりに」っぽかった。すごい量の紙は何だかニナガワ演出っぽいし(笑)。余談兼思い込みですけど。
 とにかく、頼むからハッピーエンドで終わってもらえないものかな。