オリヴィエ・アサイヤス

特集『オリヴィエ・アサイヤスアメリカの友人たち』
http://www.boid-s.com/boid_events/365.php

 今、吉祥寺のバウスシアターで行われている特集上映。今年の爆音映画祭で上映された「CLEAN」の監督オリヴィエ・アサイヤスの「レディ アサシン」公開を記念して、オリヴィエ・アサイヤスの過去作と、黒沢清監督、青山真治監督、そしてヴィム・ヴェンダース監督の映画が上映される。ヴェンダース作品以外は爆音上映。
 「CLEAN」を爆音映画祭で観て、「レディ アサシン」は先日観たわけですが、オリヴィエ・アサイヤスは大本命なんじゃないかって気がしています。この2作ではかなり自然な形で複数の言語が使われるし、舞台となる国もひとつじゃない。ボーダーレスな映画だ。しかしけっして大作主義なわけではない。そこが好みです。あらすじを読む限り、「デーモンラヴァー」もそんな感じに作られていそう。
 「CLEAN」もまた観たいし、「デーモンラヴァー」も「冷たい水」も観に行く予定。この人の映画は、めちゃくちゃ動きまくるカメラも特徴的で、そこも好きだ。「CLEAN」の揺らいでる感じも良かったですが、「レディ アサシン」のアクションシーンは迫力十分でかっこよかった。そう「レディ アサシン」は傑作だと思う。
 女が殺しに至るプロセスを執拗といってもいいくらい丁寧に描かれる前半と、活劇の要素が濃くなる後半。そして女にある決断を迫るラストシーン。感動した。アーシア・アルジェントもその堂々たる存在感で期待に応えてくれたし、これがレイトショーでDVD上映なんてもったいないなと思った。最高の娯楽映画だ。