めざすは400枚。

 小説書かないとと思っています。全てはホラー小説大賞のため。今年は長編に出したいのだった。去年は短編部門に幽霊もののホラーを書いて出したんですけど、今度は長編。
 考えているのは吸血鬼ものです。恐怖を400枚持続させることの困難さはわかりきっていることなので、今度は怪奇にふって、本当にひさしぶりに長めの小説を書こうかなと。現在プロットを作っているところ。大まかなところはもう決まっているんですが、それだけだと100枚くらいでも決着つきそうな按配なので、サイドストーリーの部分をどうするか考えています。
 メロドラマやアクションを盛り込みながらも、おおまかには吸血鬼がしかるべき理由から血を吸い、吸血鬼として滅びていくことを描ければいいなと思っている。目指すのは「月姫」でも「羊のうた」でもなく、もっと古典的なもの。それを現代の東京を舞台に作れればなあ……。
 とりあえず礼儀としてブラム・ストーカーやレ・ファニュは読み直しておかなければならぬところではあるものの、目指すのはクリストファー・リーとテレンス・フィッシャーなのかもしれない。けっして「ヘルシング」ではない。理想はムルナウだし、あるいはカール・ドライヤーの異様過ぎる領域にまで到達できれば言うことないんですが、それはあくまで映画の話で、あーあ小説では何ができるのかな。いまさら吸血鬼?なんて思っちゃうことも。
 物語を持続させるのはジャンル性だと思うよ。少なくとも今のぼくはそう思っている。あるジャンルの中で、はみ出すことなしに傑作を作ること。そういう職人技に憧れます。例えば中川信夫なんですけど。最近はジャンルというものを意識するようになった。定義しづらいときはメロドラマの一言に逃げちゃいますけど(笑)。
 吸血鬼小説をものにできるかどうかっていうところなんでしょうか。とりあえずはっきりとしたプロットを今月中には作らねば。最近は小説書くの楽しいので全然苦ではないです。時間が取れないのが苦しいだけで。いい傾向だと思うんだけど、安直かね、楽しいって動機。いや、素人だからそれでいいはずだ。