アニメ

先日キッズステーションで放送されていた「KAKURENBO」というアニメを見た。
アニメというか、フル3DCGアニメというふれこみだった。
そういうのに疎いぼくは何が何だかわからなかったのだけれど。
「CGか。そうかそうか。CGか」などとわかったふりをするほかないのだ。
それはともかく、なかなかおもしろかったのだった。
舞台は映画の「ブレードランナー」みたいな都市*1で、子供たちが秘密の遊び「カクレンボ」に参加し、鬼から逃げるというそれだけの話。
子供たちは狐のお面をつけなければならないルールらしく、顔は最後までわからない。
おっかけっこだから、ホラーの要素もあるにはあるし、アクションシーンも多い。
カニックな仏像みたいな鬼の造形も味があってよろしい。*2
結局子供たちは1人を除いて捕まってしまう。
その1人が最後に鬼役に入れ替わって、おしまいという話。
捕まった子供たちがどうなってしまうかというと、機械に組み込まれて、都市の建造物の発電の燃料になってしまう。
ここら辺の妙なグロさがとてもよく、でもこれは暗示というよりもかなり直接的な描写で、わかりやすくすればいいってものでもないだろうと感じた。
要するに社会の一部に組み込まれる=大人になるっていうことなのだろうし、だから「カクレンボ」に参加した子供たちがいなくなるのは当然のことになる。
かなり露骨な表現だと思ったし、もう少しぼかした方が全体の雰囲気に合うんじゃないかなあ、と。
お面をつける(顔が隠れる)のも何となく示唆的だし。
尺の都合もあってか、物足りなさもあったが、まあ、おもしろかったのだった。
予告では「何じゃこりゃー」的なわけわからんアニメなのかと思っていたのだけれど、意外にもすっきりと完結していた。
短さの中でまとめるというのはやはり一つ大きな技術だな。

*1:ディックの原作ではどうなっていたか、忘れてしまった。昔読んだんだけどね。

*2:上野の国立博物館東洋館で見たことがあるようなものもあった。