大人計画

 今日は下北沢で大人計画の「まとまったお金の唄」を観てきましたよ。初日。
 観終わって思ったのは、やはりぼくは役者・宮藤官九郎が好きなんだなってこと。以前の公演でいえば、「母を逃がす」とか「ふくすけ」を観たときにいいなって思ってて、今日、再確認したのだった。
 もう一つ思ったこと。ぼくが大人計画を観始めたのは90年代の中盤から後半くらいでまだ高校生だったのだけれど、今はもういない山本密さんや最近は出演されていない新井亜樹さんの存在っていうのは本当に大きかったんだなってことを考えた。「ファンキー!」や「ヘブンズサイン」という傑作は松尾脚本の良さはもちろんだけれど、劇世界を支える役者がいてのことだったのだろう。
 もちろん大人計画には今も素晴らしい役者さんがたくさんいる。しかし山本さんや新井さんほどの異様な存在感はない気がする。というか、ぼくにとってお二人の存在が大きかったのかもしれないだけなのかもしれないのだけれど。
 気になったことがあって、それは客席の笑い声。些細なことで大笑いするお客さんが多かったように思える。「そんなにおもしろいか?」と考えてしまって、何となく温度差みたいなものもあったのかな、いまひとつ乗り切れず、楽しめなかった。
 そういえばロビーの物販コーナーで今回出演されていない宮崎叶夢さんがスタッフと一緒に売り子をしていて、びっくりした。あれ、毎日なのだろうか。サインまでされていたし。世間が大きく扱っているだけで、役者さんたちは以前からのスタンスと変わっていないのかもしれない。でも当日券待ちのお客さん相手の階段落ちコントなんて、もうできないよね。(笑)