ワールドカップ

 フランスvsスペイン。3-1でスペインフランス勝利。
 ていうか、出たよスペイン仕事。期待はしていなかったけれど、内心、少しだけ、今回こそはって思ってたんだよ。でもスペインはスペインだった。
 逆にフランスは強かった。ていうか、いい試合だった。スペインも悪くはなかった。アラゴ爺の采配は謎だが、まあいいってことよ。
 何がともあれジダンだ。もうユーベ時代の輝きはない。これは明らか。でも今日のジダンの背中は大きく見えた。逆に、「ああ、もう、これが最後になるのか」って何度も思った。結果的に、最低でももう一試合は見ることができるのだけれど。
 報道ステーションジダン完全復活なんて言っていたけれど、そんなことはない。残りが少ないことをわかっているからこそのプレーだったんだろう。それは悲しいことだけれど、しょうがないことでもある。たぶんもう1シーズン続けたところで、たいしたプレーはできないはずだ。でも次のブラジル戦、その次に準決勝、決勝くらいまでなら、今日の輝きがあるのかもしれないと思った。
 あわせて、ヴィエラマケレレの二枚がまた良かった。デシャンとプティのペアを思い起こさせるくらい。二人+ジダン。ブラジルは強力なチームだけれど、この試合の出来が継続できるなら、勝てないことはない。
 ジダンを見ていたら、フランスを応援したくなってきた。考えてみれば、90年代後半のユーベを支えて、マドリーでもファンタスティックなプレーを見せてくれたんだよなあ。あと3試合、ジダンを見たいと思った。
 付け加えておくと、スペインは悪くなかった。そういう意味ではスペイン仕事ではなかったのかもしれない。最後のジダンのゴールはおまけだとして、勝ち越し点はいらん点だった。プジョルがアンリに肘を入れたことへのファールだったけれど、あれはアンリが巧妙で、プジョルがお粗末だった。もうほとんど身体入れているんだから、あんなに手を振り上げる必要はなかった。ここら辺が狡猾さの有無なんだろう。


 イタリアvsオーストラリア。1-0でイタリア勝利。
 ていうか、出たよイタリア仕事。前半はともかく、後半。マテ退場後のイタリア。真骨頂だった。この守備は見ていておもしろかった。小刻みなラインコントロールとかマーキングとカバーリングの受け渡しとか身体の寄せ方、シュートコースの限定のさせ方とか、守備の素晴らしさを見た気がした。ブッフォンは集中していたけれど、正直あまり怖さは感じていなかったんではないかと考える。
 イタリアサッカーをつまらんという人は多いが、ぼくは好きだ。ディフェンス見てるのが好きだから。ベッカムのクロスとかリケルメのスルーパスとかホナウヂーニョのエラシコと同じくらいネスタのタックルは美しいし、カンナの空中戦は迫力がある。
 オーストラリアはどうでしょう。この人たちはあまりにもフィジカルに寄り過ぎていて、攻めも守りもおもしろくない。日本に勝ったからいうわけではないが、負けてくれてよかった。
 ただビドゥカはいい選手だ。こんなにいい選手だとは思ってなかった。センターフォワードとして最良のプレイをしたと思う。昔セルタにいたルボを思い出した。あの人もおもしろいくらいにボールが収まる選手だった。


 今日と明日はお休み。ベスト8が出揃ったところで予想。

 順々決勝のカードは以上となっている。
 スコアなんてもちろんわからないけれど、上から、アルゼンチン、イタリア、ポルトガル、フランスが勝ち上がると予想。 
 ドイツは調子が出てきているけれど、地力ではアルゼンチンだろうし、今回のアルゼンチンにはチームに一体感があるような気がする。ルチョの負傷だけが不安材料。中盤が薄い気がする。ていうか、ルチョは中盤ならどこでもできる人だから、いるいないは大違いだ。あと、マラドーナの笑顔が見たいな。(笑)
 イタリアとウクライナの試合は、波乱があるとしたらここだと思う。というか、他のカードはどっちが買ってもおかしくないから波乱とはいえん。普通に勝つと思うのだけれど、ネスタ負傷、マテ累積でバルツァーリが出ると思うんだが、ここのポジションの控えが不在になるのは怖いよね、ってマテが控えっていうのも相当怖いのだけれど。あとトニとジラに調子が出ないのもなあ。イタリアといえば、ペソットの転落事件。何なんだろう。ペソット好きとしてはショックだぜ。
 ポルトガルイングランド。思い出すのはEURO2000の同カードだが、あのときはヌーノ、ジョアン、フィーゴのゴールで競り勝った。今回はどうだろう。ホナウド微妙、デコ、コスティーニャの出場停止は相当痛いはずだ。それでもポルトガルが勝つと予想するのは、何でだろう、EURO2000の残像が残っているからだろうか。あの試合はおもしろかった。ああいう試合になればいいなと思うけれど、どうだろうか。
 そしてブラジルvsフランス。先に言うべきはホナウド=デブ的な報道が目に余るのではないかということだ。ここ何年かはあれくらいの体型をキープしているように見えるのだけれど。今更騒ぐことじゃないだろう。マドリーでだって全然走らないんだから。逆に一瞬のスピードはやはりすごい。ここ、というところで化け物じみたスピードを出すし、シュートテクニックはどう見ても世界最高。問題は点を取っていなかったことであって体型じゃないんだよな。そして今、点を取り始めているのだから、デブだの百貫デブだの飛べねえ豚はただの豚だだの言うべきじゃないと思う。
 それはともかく、ブラジルvsフランスだ。フランスが勝つ気がするのは、最後の最後でジダンの大会になるんじゃないかという気がしてきたからだ。もちろんスペイン戦が最後の輝きだったのかもしれないのだけれど。DFは安定していた。中盤のヴィエラ&マケレレは本当に素晴らしかったし、マルーダとリベリの新しい血もいいアクセントになっている。特に後者。マルーダも決して悪くはない。アンリのポジショニングとかぶるところがたまにあるのが気になるところだけれど。
 で、紆余曲折があり、イタリアvsフランスの決勝になる。(笑) EURO2000決勝の再現だ。ここでイタリアが勝つ。さんざんジダンジダン書いておいてあれだが、イタリアがんばれってことだ。(笑)
 フォルツァ、イタリア。