アンデット祭り。

 Revinさんの「生者のおにぎり」を読んだ。いや、クチュクチュバーン!って。(笑)
 それはともかく、なかなかおもしろかったのだった。これがオリジナルコンテストに出品されていたら、たぶん8点くらいつけていただろう。
 舞城っていうよりも筒井康隆っぽいなって思った。疋田の存在感がモロだし、終盤の異常なくらいの無常観はやっぱりそんな感じがした。これせつないな、最後。グロせつないのは舞城っていうか筒井っぽい。関係ないが、フェチせつないのは谷崎。
 つまらない部分があるとすれば出だしで、設定の説明になってしまっている点であるのだろうけれど、中盤以降いきなりギアチェンジしたみたいに加速するので、出だしがつまらなかったことを忘れてしまうんだな。(笑) 巧妙だ。
 何より無常であって叙情じゃないところがいいなあ。台詞じゃなくて地の文に力があった。一人称がいいんですよ、これ。特に終盤の一人称と描写。冷たく、淡々としていて、そこがいい。
 あと例をあげてみると、

俺の警告を聞きやがらなかったんだなと思い、俺の警告を聞かずにいてくれたんだなと思った。

 この手の文章がすこぶる素敵だった。
 読みながらつくづく思ったのは、参加したかったなあということだ。時間も主題もなかったので書けなかったわけですが。こういう変態と同じ舞台に立てるのはいいことだよね。


 ところで、感想を見ていて、気になったことがあった。ここではっきりと書いちゃうけれど(笑)、かきさんの感想だ。問題があるかもしれないが、抜粋してみる。

作者は、リーマンさんを意識したRevinさんを予想

リーマンさんを意識したRevinさん

リーマンさんを意識した

 何てことだ。(笑) 具体的にどの部分をどう意識したように感じられたのかはわからないが、変態的=おれというイメージが何となくできつつあるんじゃないかってことに不安を感じる。こんなにまっとうな人間もいまどき珍しいというのに。まったくもって遺憾である。ぼくだったら間違いなくハッピーエンドにしていると思うのですよ。All is Full of Loveです。