文学とエンタメについて

 文学とエンタメの違いがわからん。「おまえが言うな!」って思われるかもしれないが、実際そうなのだった。
 ぼくがおもしろいと感じる小説は、いわゆる文学と呼ばれる小説群が多いのに加えて、たぶんぼくが書く小説も文学に入るものなのだろうと見当をつけているから「群像」とか「文學界」に投稿をしているのだけれど、古川日出男とか古処誠二とかの活躍を見ていると、文学とかエンタメとかのカテゴリーをわざわざ作っているのは何でなんだろうと思ってしまうのだった。古処誠二の「接近」は文芸誌の「新潮」に掲載されたが、三島由紀夫賞ではなく山本周五郎賞にノミネートされているわけで。
 ぼくは文学とかエンタメとかどうでもよくて、自分がおもしろいと思える小説を読んでいる。たまたまラテンアメリカの作家の小説は100マイルのストライクボールなのだ。逆にH野K1LOWなんて鬼門そのもので、まったくもって好きになれん。日本の文学を背負うとか言われている作家は軒並み胡散臭いと思うんだよね。おもしろくないもの、読んでいて。誰とは言わんけど。(笑)
 町田康古川日出男青木淳悟あたりがぼくが好きな最近の作家なのだが、文学にカテゴライズするような作家なのか、いまいちピンと来ないが、何か破壊的な作家だってことはおぼろげに感じとれる。だからこそ好きなんだな、たぶん。