11月発売

 9月、10月とガボの「わが悲しき娼婦の思い出」、「コレラの時代の愛」が連続刊行となったわけだけれども、11月は日本の小説が熱い。
 トップバッターは舞城王太郎だ。群像に掲載された「SPEEDBOY!」*1が単行本化される。値段から考えるに、「SPEEDBOY!」一篇のみの収録だと思われる。全世界待望の「鼻クソご飯」はまた見送られたのか。残念だ。おもしろいのに。それでも、新作の単行本化は久しぶりな気がする。Revinさんは買うのかな、5冊くらい。
 11月7日には浦賀和宏先生の「さよなら純菜そして、不死の怪物」が発売になる。講談社ノベルスだ。題名がイっちゃってて、浦賀先生らしいや。 
 10日には星野智幸の短篇小説集「われら猫の子」がドロップされる。「群像」に掲載された「エアー」が収録されるかどうかはともかく、この人は短篇小説もかなりおもしろいので楽しみだ。表題作は「新潮」に掲載されたはずだから、出版社をまたがって収録されているのかな。ひとまとめになると、ふと読みたくなったときに文芸誌を引っ張り出す必要がなくなるから、便利でいいな。
 そして21日にはひでさんの「僕僕先生」*2だ。正直本人は変態以外の何物でもないが、しっかり買いますよ。発売→ベストセラー→アニメ化→劇場版→実写版→ハリウッドでリメイク→全米が泣いたの流れに乗るといいですよね。ところで著者近影は?
 あと、11月発売予定といえば青土社現代思想ガイドブック「ジャック・デリダ」だ。論じられているご本人が絶賛した読み物らしいので期待。青土社といえば、「ユリイカ」の増刊で宮沢章夫特集号が刊行されるようなので、こっちも楽しみだ。11月に上演される「現代能楽集Ⅲ 鵺/NUE」にあわせての刊行という話なので、11月中には出るのかな。楽しみすぎる。そして金がねえ。


 そうそう、こんな本を、先日ブックファースト渋谷で見つけた。
 

トラテロルコの夜 〔メキシコの1968年〕

トラテロルコの夜 〔メキシコの1968年〕

 これ超おもしろそうなのだけれど、どうだろう。地味に高いので躊躇している。でも読みたいなあ。今は時間ないけれど、11月に入ったら買おうかなあ。そういえば、1968年ときたら、「革命的な、あまりに革命的な」年だな。おれはまだ生まれていなかったけれど、確実に「何か」があった年だったんだろう。やっぱりおもしろそうだ。誰かおれの背中を押してくれ。

*1:

SPEEDBOY! (講談社BOX)

SPEEDBOY! (講談社BOX)

*2:

僕僕先生

僕僕先生