筒井康隆

 「新潮2月号」掲載の筒井康隆・作「ダンシング・ヴァニティ」の第一部を読んだ。130枚。今これを読まないで何を読むのか。確かにおれは小説を読んでいたのだけれど、コンテンポラリーダンスを観ているような錯覚があった。映像的というのとは違うと思う。映像派の方がこの小説を読んだらどうなるんだろう。
 いろいろ書きたいのだけれど、どう書いていいのかわからない。とりあえず興味があるなら読むがいいよとしか言えない。おれはすごいいい小説だと思った。崩れていく反復はポスト・ロック的なのかもしれない。