ラノベ

 「繭の少女と街の防人」を読んだ。

繭の少女と街の防人 (電撃文庫)

繭の少女と街の防人 (電撃文庫)

 暴力美少女っていう設定はいいと思う。台詞の中に「バカヤロウ」という言葉が増えれば、北野映画の登場人物になりそうなところもポイント高い。
 ただねー、出だしが何ともダラダラしていて、そのダラダラが意図されたものではないと思われるところがつらかった。タランティーノみたいにちんたらやる分にはいいんですけど。ただ1章→2章→3章とだんだんとすっきりしていくので、2巻目以降はもうちょっと良くなるのかもしれない。
 人が消えるという現象はとにかくうまく書いてほしかった。2章の消え方はなかなかいいですね。もうちょっとホラー色を出しても良かったと思いますが。なにしろ幽霊なんだし。でも基本的にはいい話路線だからダメなのかな。
 どこだったか忘れましたが、たしか「キエー」という台詞が書かれていて、それだけはやめてほしかったな(笑)。ラノベにかかわらず、例えば大声を上げる場面で「おおおおおお!」とか書かれても、効果的ではないと思うんだよね。悲鳴を「キャー!」と書いてもいまいち怖くないのと似ている。