読書

バルガス=ジョサ連発

ノーベル文学賞受賞が追い風になって、マリオ・バルガス=ジョサの翻訳が続いて刊行されています。どれも高くて分厚いので嬉しい悲鳴。もっとも、新潮社の2作品は新装版で、すでに読んだことのあるものではありますが。 「都会と犬ども」は旧版を持っている…

勝手に――

文学界に掲載された綿矢りさの「勝手にふるえてろ」を読んだ。本当は舞城王太郎の「獣の樹」を買おうとしてたんですけど、冒頭部分に目を通してみたらあまりに素敵でビビビと来たので買ってみた。文学界 2010年 08月号 [雑誌]出版社/メーカー: 文藝春秋発売…

南ア・ノワールというジャンル

本屋をぶらついているときにたまたま目に入った本でした。ワールドカップのせいか、ケープタウンというのがみょうに目についたのと、『南ア・ノワール』というフレーズになんとも惹かれたので読んでみたのだった。血のケープタウン(ハヤカワ・ミステリ文庫)…

ゴーストストーリーと聞いて。

湯本香樹実さんの「岸辺の旅」を読んだ。もうすぐ単行本が刊行されるんですが、そのあらすじを読んでゴーストストーリーであるということを知って興味を持ち、図書館で借りて読んだ。じんわりしみてくるような小説で、こういうの好きです。文学界 2009年 09…

原理の行方。

ガガガ文庫から出ている「ストレンジボイス」を読んだ。あらすじからいじめられっ子による凄惨な復讐劇というものを連想して、まあぼくはそういうのが好きなものですから、これはなかなかいいんじゃないかと思って買った。その一方で、うまくいかないと退屈…

たまには感想でも。

なんだかんだいろいろ読んでます。しかしなんか最近は、書こうとしている小説のための資料を読むことを優先して、純粋に読書を楽しんだということがあまりない気がします。どうなんだろう、そういうの。 でもこの本は実におもしろかったのだった。自叙伝・日…

本のこと。

こんな本を読んだり読もうとしたりしている。ロマンポルノと実録やくざ映画―禁じられた70年代日本映画 (平凡社新書)作者: 樋口尚文出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2009/07/01メディア: 新書購入: 3人 クリック: 48回この商品を含むブログ (21件) を見る戦う…

川上未映子の『ヘヴン』

群像8月号に掲載の「ヘヴン」を読んだ。川上未映子作、400枚。題名とあらすじにちょっと惹かれて。 考えてみれば、文芸誌を買って読むのはひさしぶりだなと思った。群像 2009年 08月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/07/07メディア: 雑誌購入: …

最近読んだ本

ありふれた風景画 (文春文庫)作者: あさのあつこ出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2009/04/10メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (13件) を見るガールズ・ブルー (文春文庫)作者: あさのあつこ出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2006/11/10…

読んだ本、2冊

いろいろ読んではいるんですが、感想どころか読んだ本リストも書くことができない。気持ち的に。俺が飲み込めていればそれでいいとか、そんな状態。読んだ本と読んでない本と読むのをやめた本(例えば「愛情の運命」。映画はおもしろかったのに!)が床にど…

ミステリ?

柴田よしきの「激流」を読んだのだった。激流〈上〉 (徳間文庫)作者: 柴田よしき出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2009/03/06メディア: 文庫 クリック: 12回この商品を含むブログ (33件) を見る激流〈下〉 (徳間文庫)作者: 柴田よしき出版社/メーカー: 徳間…

仮想儀礼

篠田節子の「仮想儀礼」を読み終えたのだった。仮想儀礼〈上〉作者: 篠田節子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/12/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 44回この商品を含むブログ (50件) を見る仮想儀礼〈下〉作者: 篠田節子出版社/メーカー: 新潮社…

東野圭吾

「さまよう刃」を読んだ。最近なぜだか東野圭吾のプチブームが起こっていて、あらすじから好みっぽいものを探して読んでいるんですが、どれもおもしろい。しかもうまい。小説が綺麗に流れているのと、何を描いて何を省略するかというところの判断と波長が合…

ラノベ

最初はどうかと思ってたんですが、だんだんとおもしろくなっていった小説。Hurtless/hurtful (MF文庫 J し 2-7)作者: 清水マリコ,田倉トヲル出版社/メーカー: メディアファクトリー発売日: 2009/02メディア: 文庫 クリック: 25回この商品を含むブログ (37件)…

ミュージック・ブレス・ユー!!

大谷さんに煽られたので、とりあえず読んでみたのだった。 けっこう前に読み終えていたんですが、感想書くのをすっかり忘れていた。というか、読み終えたそばから細部を忘れてしまった。つまらなくはないけど、さほどおもしろくもない、という感じ。 なので…

ラノベ

電撃大賞銀賞受賞の「東京ヴァンパイア・ファイナンス」を読んだ。ホラー大賞受賞作家の小説ということで、少しは楽しみにしていたのだった。一方でホラー大賞の受賞作があれだったから、大したことないかもとも思っていた。 読もうと思った一番の理由はヴァ…

エル・スール

先日、ユーロスペースへリバイバル上映中の「エル・スール」を観に行ったとき、受付で「エル・スール」の小説本が売られていたので、喜んで買った。19日発売と聞いていたんですが、先行発売をしたようです。そのような宣伝は特になかったのだけれど。 で、さ…

唯野未歩子さん

女優唯野未歩子さんの小説「三年身籠る」を読んだ。三年身籠る (文春文庫)作者: 唯野未歩子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2009/01/09メディア: 文庫この商品を含むブログ (6件) を見る

ラノベ

題名に惹かれて読んでみたんですが、つまらんかった。プシュケの涙 (電撃文庫)作者: 柴村仁,也出版社/メーカー: アスキーメディアワークス発売日: 2009/01/07メディア: 文庫購入: 11人 クリック: 111回この商品を含むブログ (66件) を見る

東野圭吾

「容疑者Xの献身」が大変素晴らしい小説で、何が素晴らしいかって一番最初の章のシンプルかつ的確な文章と展開だと思うんですけど、ちょっと東野圭吾にはまりつつある今日この頃です。ただ「レイクサイド」がいまいち楽しめなかったことを考えると、合う合わ…

ゾンビは走っちゃダメ。ゼッタイ。

角川ホラー文庫から先月末に刊行された「死霊列車」を読んだ。ゾンビものということで、屍肉にむらがるゾンビのように食いついてみた。死霊列車 (角川ホラー文庫)作者: 北上秋彦出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング発売日: 2008/12/25メディア: 文…

ラノベ

勧められたので読んでみました。「PSYCHE」。PSYCHE (プシュケ) (スクウェア・エニックス・ノベルズ)作者: 唐辺葉介,冬目景出版社/メーカー: スクウェア・エニックス発売日: 2008/07/26メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 29人 クリック: 950回この商品…

ホラー

ガガガ文庫。ラノベでホラーというと読む前からなにか残念な感じがするというか、結局ファンタジーやら何やらが混ざってしまうような印象があるんですが、これは正統派のホラー小説でした。良かったです。怖かった。幽式 (ガガガ文庫)作者: 一肇,わかば出版…

ラノベ

「繭の少女と街の防人」を読んだ。繭の少女と街の防人 (電撃文庫)作者: 栗府二郎,堺はまち出版社/メーカー: アスキーメディアワークス発売日: 2008/11/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (10件) を見る

日本ホラー小説大賞

長編賞受賞作を読み終えたのだった。以下ネタバレあり感想。粘膜人間 (角川ホラー文庫)作者: 飴村行出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2008/10/24メディア: 文庫購入: 22人 クリック: 611回この商品を含むブログ (65件) を見る

日本ホラー小説大賞

大賞受賞作を読み終えたのだった。庵堂三兄弟の聖職作者: 真藤順丈出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング発売日: 2008/10/24メディア: 単行本 クリック: 16回この商品を含むブログ (47件) を見る

ホラー

角川ホラー文庫から出ている「夏の滴」を読んだ。日本ホラー小説大賞へ投稿予定なので、その様子を探るためでもある。おもしろいけど、おもしろくなかった。夏の滴 (角川ホラー文庫)作者: 桐生祐狩出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2003/09メディア: 文庫購…

ラノベ

ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート (MF文庫J)作者: 森田季節,文倉十出版社/メーカー: メディアファクトリー発売日: 2008/09メディア: 文庫購入: 25人 クリック: 318回この商品を含むブログ (104件) を見る Revinさんがオススメしていたので、読んでみた…

ラノベ

最近読んだのは「狼と香辛料」の新しいものと「異界イニシエイション」。もう1冊何か読んだ気がしないでもないけれど、まったく思い出せないのでたぶん読んでいないのだろう。狼と香辛料〈9〉対立の町(下) (電撃文庫)作者: 支倉凍砂,文倉十出版社/メーカー: …

トワイライトシンドローム

トワイライトシンドローム―デッドクルーズ/デッドゴーランド (幻冬舎文庫)作者: 福谷修出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2008/08メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (3件) を見る 先月あたりに公開されていた映画「トワイライトシンドローム …