WBC2

イチローの、大会前大会中の色々な発言は自分を追い込むためのものであったのではないかと思う。
もちろんチームを引っ張る立場の人間として、というのもあっただろうけれど。
ここまで言っておいて活躍できなかったら、おれは本当のくずだ、くらいのところまで追い詰めていたのだろう。
マスコミの前にあれだけ出てきて発言をするっていうのは、ぼくはよく知らないから単純なイメージに過ぎないのだけれど、マリナーズのときのイチローとは大きく違っていたのではないのかな。
加えて、チームの闘争心に火をつけるという意味で、イチローの言動はプラスに働いたように思える。
さらにもう一ついえば、ああいう発言をすることによって、チームが負けたとき、不甲斐なかったときに、叩きたがりのマスコミの攻撃先がチームではなくイチローのみに向かうのではないかという予測がイチローの中にあったんだろう。
ぼくは何となくイチローに自己犠牲を感じたのだった。イチローっぽくなさの内に。
だからこそ、シャンパンファイトの無邪気さは見ていて何だか癒された。