三島由紀夫賞

 三島由紀夫賞候補作の発表があった。個人的には芥川賞よりもこちらの候補作のほうが好みの小説が多い。前回の候補作なんか全部読んでるくらい。
 今年度の候補作は以下の五作。

 今回は矢作俊彦が「ららら科學の子」で三島賞を受賞したときと同じ匂いがする。おいおい一人だけ抜けてないかっていう。だから予想としては、古川日出男一点買いだな。
 ただ「どうで死ぬ身の一踊り」がどういう評価を受けるのかなという期待もある。芥川賞の選評との差異が楽しみだ。
 前田司郎は予想外だった。この人だったら、岡田利規の「三月の5日間」の方がプッシュされそうなのだけれど。まあ、岸田戯曲賞受賞作の小説化というコンセプトがあった以上、賞とは無縁の小説なのだろう。
 それにしても、青木淳悟の「いい子は家で」が候補にならなかったのはどういうことなんだ。