歌舞伎
来月の泉鏡花祭り、八月納涼歌舞伎の「たのきゅう」や「南総里見八犬伝」も楽しみといえば楽しみなのだが、その期待感も九月大歌舞伎の演目と俳優の前にふきとんでしまった。九月の歌舞伎座は先代の吉右衛門の追善興行になるのだが、大変なことになっている。
すでに歌舞伎座ホームページでも発表されているので、ここでも紹介。
「秀山祭九月大歌舞伎」
初代中村吉右衛門生誕百二十年平成18年9月2日(土)初日→26日(火)千穐楽
【昼の部】(午前11時開演)
一、菅原伝授手習鑑
『車引』(くるまびき)二、双蝶々曲輪日記
『引窓』(ひきまど)南与兵衛 後に 南方十次兵衛 吉右衛門
女房お早 芝 雀
平岡丹平 歌 昇
三原伝造 信二郎
母お幸 吉之丞
濡髪長五郎 富十郎三、『六歌仙容彩』(ろっかせんすがたのいろどり)
業平小町
文屋四、菅原伝授手習鑑
『寺子屋』(てらこや)松王丸 幸四郎 ←ここ注目
武部源蔵 吉右衛門 ←ここ注目
春藤玄蕃 段四郎
園生の前 福 助
戸浪 魁 春
千代 芝 翫【夜の部】(午後4時30分開演)
一、鬼一法眼三略巻
『菊畑』(きくばたけ)智恵内 実は 鬼三太 幸四郎
虎蔵 実は 牛若丸 染五郎
皆鶴姫 芝 雀
笠原湛海 歌 六
吉岡鬼一法眼 左團次二、『籠釣瓶花街酔醒』(かごつるべさとのえいざめ)
序幕 吉原仲之町見染の場
二幕目 立花屋見世先の場
大音寺前浪宅の場
三幕目 兵庫屋二階遣手部屋の場
同 廻し部屋の場
同 八ツ橋部屋縁切りの場
大詰 立花屋二階の場
佐野次郎左衛門 吉右衛門 ←ここ注目
八ツ橋 福 助
立花屋女房おきつ 東 蔵
下男治六 歌 昇
九重 芝 雀
繁山栄之丞 梅 玉
立花屋長兵衛 幸四郎 ←ここ注目三、『鬼揃紅葉狩』(おにぞろえもみじがり)
何がすごいかって、幸四郎&吉右衛門の兄弟競演だ。「寺子屋」。歌舞伎を観始めて日の浅いぼくにとって初めてのガチ共演だ。今年一月の「伽羅先代萩 床下」でのすれ違い共演はあったけれど、ガチで絡むのは初めて見る。これは楽しみだ。
「籠釣瓶花街酔醒」も共演といえば共演だが、こっちは「寺子屋」とは違って、お楽しみ出演みたいなもの。しかしながら「籠釣瓶花街酔醒」自体は好きな狂言なので、やはり楽しみだ。これは去年の勘三郎襲名披露興行で出た狂言だが、そのときはあまりいい印象がなかった。だからこそ、今回は余計に楽しみなのだった。
ただ、その前に「荒川の佐吉」だ。明日やっと観に行ける。やっとだ。