小説

 最近はワールドカップのことばかりで全く触れていなかったけれど、文學界に向けた原稿はもう80枚くらい書いているのだった。
 ワープロ原稿が60枚くらいで、手書きで書いた分が多分20枚くらいあるから、たぶん80枚くらい。それらを読み返していたのだが、これがじつにだめだ。絶望した。
 文章が明らかにだめなのだ。何がどうだめかというと、いちいち精度が低い。読んでいて全くおもしろくないし、主題としてはかなりいいのではないかと思っていたのだけれど、「書かなきゃ」という気持ちだけで無理矢理ひねり出したようなクソ文章では話にならない。「自死と身体」というのはぼくにとってはすこぶるおもしろいテーマだったのだけれど、書きあがりつつあるものがこれじゃあなあ、というあきらめでいっぱいだ。
 ということで、三月の新潮新人賞、四月の日本ファンタジーノベル大賞に続いて、今回も応募を見送ることになりそうだ。もうどうしようもない人間だな。
 最近思うのは、何だか書けなくなっているということだ。形式とか構造を考えすぎているのかもしれない。シンプルに物語る作業を考えなければならない。
 次は十月末の群像新人賞で、ぶっちゃけ一番気合入るのが例年これなので、それまでには今の救いがたいサノバビッチな状況をどうにか脱したい。七月ひとつきかけて、短めの話をいくつか書こうと思った。リハビリだよ。どうしてこうなってしまったんだ。
 その前にやはりホームページを作らないとならない。まあ、どうでテキストしか置かぬだろうから、投げやりなレイアウトでもいいのだろう、見易ければ。