ライトノベル

 「狼と香辛料*1をやっと読み終わったのだった。結局5日くらいはかかっているわけか。これは遅い方だよね、速度的にはね。でも、これおもしろかったんじゃないの。おれもホロにいじめられたいぜ。わおーん。
 このラノベの特徴はホロの口調だと思うのだが、どうにも歌舞伎でよく聴く感じのものであったので、何だかもう、歌舞伎的な展開があるんじゃないかと思ってわくわくしてた。
 例えばこうだ。ロレンスとホロが散り散りとなり、やがて時をおいて再会するとする。するとこんなになる。

ホロ「モシ、旦那さんえ、若旦那さんえ、ロレンスさんえ、イヤさ、ロレンス、久し振りだなア」
ロレンス「そういうお前は」
ホロ「賢狼だ」
ロレンス「エ」
ホロ「ぬしァわっちを見忘れたか」
ロレンス「エエ!」
ホロ「しがねえ恋の情けが仇、命の綱が切れたのを、どう取りとめてか木更津から、めぐる月日も三年越し、江戸の親にゃあ勘当受け、よんどころなく鎌倉の、谷七郷はくいつめても、面に受けたる看板の、疵がもっけの幸いに、切られホロと異名を取り、押借り強請も習おうより、慣れた時代の源氏店、その白化か黒塀の、格子作りの囲い者、死んだと思ったロレンスたぁ、お釈迦様でも気がつくめえ。よくまぁおぬしは達者でいたなぁ…安やい、これじゃあ一分じゃあ帰られめぇ」

 いや、なんねーな。
 そもそも「序幕」「第一幕」「第二幕」……(中略)……「第六幕」「終幕」と並んでいる時点で歌舞伎じゃない。歌舞伎だったら「序幕」「二幕」」……(中略)……「第六幕」「大詰」となるか、あるいは「発端」「序幕」「二幕」」……(中略)……「第六幕」「大詰」見たいな感じになるってどうでもいいやこんなこと。
 それはともかく、「狼と香辛料Ⅱ」を買ってしまったのだった。

*1:

狼と香辛料 (電撃文庫)

狼と香辛料 (電撃文庫)