毎回のように度肝を抜かれる。

 新潮の今月号に掲載されている青木淳悟の「このあいだ東京でね」を読んだ。もうなんだろう、すごい。ありえない。「ふるさと以外のことは知らない」で見せた異次元っぷりをさらに押し進めているような印象。
 たぶんこの小説は読むたびに見え方が変わるんだろうと思う。まだ1回しか読んでないけど。「ふるさと以外のことは知らない」でもそうだったのだけれど、笑いの要素がけっこう入ってきているなと感じた。間合いが町蔵先生っぽい。何食わぬ顔して書いているから、ちょっと戸惑いのある笑いではあると思うんだけど。
 あとやっぱりSFっぽさを感じた。「ふるさと以外のことは知らない」のときもそうだったなあ。ストーリーがどうとかガジェットがどうとかじゃなくて、印象としてSFっぽさがある。どうしてなんだろう。時間を置いて、また読んでみよう。


 「ディスコ探偵水曜日」も読み終えた。新潮の連載を追いかけていたから、小説が完結したことに感動もひとしおです。えらいおもしろかったし。
 今はキングの「リーシーの物語」を読んでいます。新潮文庫から出た「セル」のB級テイストとはうってかわって、落ち着いた小説になっていそうです。むろん、どっちもキングらしくていいと思う。