グロテスク

グロテスク 上 (文春文庫)

グロテスク 下 (文春文庫)

　読み終わったのだった。
　これはすごかった。おもしろかったよ。ですます調の文章は苦手なのだけれど、この不愉快さというか不快さというか、肌触りの悪さはすごいものがあった。展開とか人物造詣とかの前に、文章そのものの精度が半端ないなって感じた。
　あと、せりふですよ。「そこで排便しろ」っていうせりふはかなりきました。こんなせりふを書ける作家がいるんだなって思った。桐野さんすごいよ。電車で読んでたんですけど、軽く排便したくなったもの。
　傑作だった。他の小説も読んでみようと思った。