映画

東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻修了制作

先週の土曜日から渋谷のユーロスペースで東京藝術大学大学院映像研究科の修了制作作品の上映が行われていました。全部で5本上映されて、「死んだらゲームをすればいい」、「よるのくちぶえ」、「Elephant Love」の3本を観た。どれも素晴らしい出来栄えになっ…

活劇の呼吸。

中川信夫監督の「吸血蛾」をシネマヴェーラで観た。 イギリスのテレンス・フィッシャー、イタリアのマリオ・バーヴァ、そして日本の中川信夫。1960年前後にこの3人は同時多発的にいくつもの傑作を放っていて*1、活劇のテレンス・フィッシャー、怪奇のマリオ…

『雲の上』/『国道20号線』

爆音映画祭2009の目玉上映っていうのは、ライブ/レクチャー枠を除けば、たぶん特別料金が設定されている青山真治監督の「こおろぎ」とゴダールの「映画史」一挙上映だと思うんですけど、今日富田克也監督の2作を観て、裏の目玉はこの2作だったんじゃないか…

爆音映画祭開催中

爆音映画祭2009、吉祥寺バウスシアターで先週金曜日から始まりました。オープニングは音楽家・大友良英さんをめぐるドキュメンタリー「KIKOE」の上映と大友さんのライブという2本立て。「KIKOE」はおもしろかったですねえ。 大友さんをめぐるドキュメントが…

オリヴィエ・アサイヤス特集

日仏学院でのオリヴィエ・アサイヤスの特集上映が始まったので、さっそく足を運んできました。時間の都合で「HHH」は次の土曜に回して、「無秩序」と「冬の子供」の2本。 共に日本語字幕なしでの上映だったんですが、英語字幕付きの「無秩序」は特に問題なく…

60年代まぼろしの官能女優たち

ラピュタ阿佐ヶ谷で3月末くらいから始まっていた特集ですが、来週いっぱいで終了になります。何度か足を運びました。今週金曜日まで上映されているのは西原儀一監督の「引裂れた処女」。ゴールデンウィークでしたが、お客さんは半分くらいの入りでした。レイ…

チェイサー

昨日から封切りの「チェイサー」。今日観てきたんですが、けっこうおもしろかったです。これが長編第一作なのか……。元デカで今はデリヘルの元締めの男が自分のところのデリヘル嬢をさらった連続殺人鬼を追いかけるというストーリーでシンプルなんですけど、…

クリント・イーストウッド

「グラン・トリノ」、初日に観てきました。うっかり結末に触れてしまいそうなので長くは書きませんが、とにかく圧倒的だった。感動とか衝撃とか、そういうのももちろんあるんですけど、そんな簡単な言葉だけで表現するわけにもいくまいと思った。かといって…

ダリオ・アルジェント

いよいよ「サスペリア・テルザ」が明日封切りということで、魔女三部作の真ん中にあたる「インフェルノ」をDVDで観直したのだった。インフェルノ [DVD]出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン発売日: 2007/10/05メディア:…

クリント・イーストウッド

新作の「チェンジリング」を観た。観る前から相当期待していたんですけど、その期待をはるかに超える出来でした。クリント・イーストウッドの新作をほぼ毎年のように観られるということは幸福なことだと思う。 以下ネタバレありの簡単な感想。 『チェンジリ…

『永遠のこどもたち』

素晴らしい映画を観た。「永遠のこどもたち」という題名、予告編、あるいはチラシ等からのイメージとは異なる、優れた幽霊屋敷映画でした。スピリチュアルドラマなんてとんでもない。怖かったです。以下ネタバレ感想。 『永遠のこどもたち』 自らが育った孤…

年明け早々……

グロテスク 〜UNRATED VERSION〜 劇場:シアターN 1/17(土)〜2/13(金)レイトショー http://www.grotesque-movie.jp/ 年明け早々シアターNでゴア映画が公開されるようで、ちょっぴり楽しみにしています。ほんのちょっぴりだけ。 ただこの「グロテスク」という…

8mm映画復讐編

バウスシアターで「殺しのはらわた」上映期間中のオールナイトイベントとして催された8mm映画地獄篇は色んなことを考慮して行かなかったわけですが、その代わりに篠崎監督の「ハメルンの笛吹き」はどうにか観てきたのだった。いや、小説の締め切りが近いので…

なかなか怖かった。

シアター・イメージフォーラムで観た「口裂け女0 ビギニング」はなかなか怖い映画でした。今年の春先に公開された「口裂け女2」がぼくにとっては不満足な出来だったので、ほとんど期待していなかったんですけど、場所がイメージフォーラムの地下のスクリーン…

殺しのはらわた

昨日、紹介しそびれた予告編*1。 *1:女、子供も容赦はしない! 動くものは皆殺し!!な映画なので、そういうのが苦手な方は注意してください。

女、子供も容赦はしない! 動くものは皆殺し!!

今日からレイトショー開始の「殺しのはらわた」観てきました。もうなんというか殺しのはらわたとしか言いようのない映画で、最高におもしろかった! 『殺しのはらわた』 監督・脚本・編集:篠崎誠 絶対的な悪をこの地上から抹殺すべく結成された謎の暗殺集団…

書き忘れてた……。

ハネケをめぐる雑文で書こうと思っていたのは、「ファニーゲーム」をめぐることだったんです。招かれざる二人組に襲われる、という筋立ての映画を黒沢清監督も作っていて、それは「奴らは今夜もやってきた」という短編なのでした。「危ない話」に収録されて…

12月のメインイベント

今月封切りの映画といえば、「悪夢探偵2」や「ファニーゲームUSA」といったのが個人的に楽しみなんですが*1、何よりも注目していて、心待ちにしている上映はこれです。 『殺しのはらわた』爆音レイトショー http://www.boid-s.com/information/408.php これ…

荒唐無稽であることを肯定するために。

ジョージ・A・ロメロの新作ゾンビ映画「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」が想像以上に良い出来で、そのことについて書こうと思っていたのだけれど、今日観た「人形佐七捕物帖 妖艶六死美人」が非常におもしろかったので、「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」に…

キング・オブ・キング、スティーブン!

スティーブン・キング原作の映画「1408号室」を観てきたのだった。正統派のホラー映画に仕上がっていて、とても満足でした。以下この映画と原作のネタバレ感想。「ミスト」、「幽霊屋敷の蛇淫」、その他ホラー映画とキング小説のネタバレも含みます。

爆音サーフ・フィルム・フェスティバル

吉祥寺バウスシアターで10月4日から連日サーフ映画の爆音レイトショーがあったんですが、なかなか予定が合わず行けなかったのだった。どうにか「クリスタル・ボイジャー」だけは観ることができた。

ビクトル・エリセ

いよいよ来月にビクトル・エリセ監督の「ミツバチのささやき」と「エル・スール」を収録したDVD-BOXが発売になるので紹介してみる。もう1本「挑戦」という映画も含めて、合計3作品収録。15120円也。エリセ作品のDVDはどれもプレミアがついている状況なので、…

冷たい水

オリヴィエ・アサイヤス監督の映画「冷たい水」の一部がYouTubeにアップロードされていた。

トウキョウソナタ

黒沢清監督作品 トウキョウソナタ http://tokyosonata.com/ 感想をがっつり書こうと思ったけれど、今一つまとまらないので保留する。でもとても良い映画だったし、おもしろかったです。約2時間はあっという間でした。今これを観ないで何を観るって感じだ。あ…

アキレスと亀

北野武監督の新作「アキレスと亀」を観た。以下ネタバレあり感想。

トワイライトシンドローム

シアターNで公開された映画「トワイライトシンドローム デッドクルーズ」と「トワイライトシンドローム デッドゴーランド」の二部作。両方とも観て、傑作とまではいかないけれど、なかなかおもしろかったと思う。

ここ3ヶ月くらいに観た映画について、だらだらと書いてみよう。

「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」を観た。スピルバーグの新作とあらば観ないわけにもいかないのだが、大作映画につきものの「まだしばらくはやっているだろうから、今日はこっちを優先しよう」という考えのせいでなかなか観に行けていなか…

インフェルノ 蹂躙

本当はVシネマなんですが、ちゃんとした劇場で、しかもかなりの音量(笑)で観たので、映画に分類してみた。この作品はもちろん、黒沢清監督の「地獄の警備員」のネタバレもあり。

「ミスト」

ようやく「ミスト」を観たのだった。スティーブン・キング原作。原作は傑作、そして名作「ショーシャンクの空に」のフランク・ダラボンが監督だけあって期待は高まる一方なのだったが、佳作どまりなのが残念なのだった。以下ネタバレ満載の感想。JCの「ゴー…

ひぐらしのなく頃に

ようやく観たのだった。以下、豪快なネタバレ。