映画

「名前のない女たち」の触覚を支持する。

いよいよ佐藤寿保監督の新作「名前のない女たち」が公開となり、さっそく観てきました。初日舞台挨拶があったからかもしれないけど、新宿K'sシネマは満席でした。 ピンク映画を観るようになったのはここ何年かのことで、佐藤寿保監督の作品をリアルタイムで…

フェイクドキュメンタリーの妙技

白石晃士監督の新作「シロメ」を先日観てきました。1週間くらい、しかも都内ではお台場、板橋、武蔵野の3館での上映となっていて、武蔵野は調べてないですけど、お台場・板橋は1日1回上映。もうちょっとどうにかならなかったものかと思ってしまうんですが、…

ペドロ・コスタに着いていこう。

本日7月31日から封切りのペドロ・コスタ監督作「何も変えてはならない」を観てきました。夕方に観たんですが、ガラガラだったのは寂しかった。土曜日なのに。舞台挨拶回は満員だったのかな。 予告編を最初に観たのはいつだったっけ。とにかくゾクゾクっときた…

おそらくあの世が。

7月10日から封切りの高橋洋監督作品「恐怖」。当然のように初日に駆けつけました。初回上映に惹かれながらも、舞台挨拶回のチケットが残っていたので、そっちを選んだ。 今回は事前情報といえば、チラシの文章くらいしか読んでいませんでした。「怪奇・怨霊…

何も言わずにジョニー・トー

先週の土曜日、待ちに待った「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」の初日でした。ジョニー・トー監督作品。好きな監督ではあるんですけど、よくよく考えてみると、トー監督の多くの作品の中でぼくが触れているのはほんのわずかなんだなあとふと思った。でもジョ…

サムライ女子

先週末から封切られた「武士道シックスティーン」。初日にさっそく観てきました。原作も先に読んでおいたという熱の入れようでしたが、よくよく考えてみると、そこまで気合入れる理由はあんまりない気がします。いったいおれに何があったんだ。武士道シック…

鈴木英夫監督特集@シネマヴェーラ

鈴木英夫監督特集に通う日々です。2008年にアテネフランセ文化センターで特集上映があったようなんですが、そのときにはまったく観ておらず、初めて目にする作品ばかりで嬉しい限りです。ぼくが行った回はいつも客席がガラガラなのがちょっとあれなんですけ…

映画は禍々しい。

勝手なイメージかもしれないんですけど、ひっそりと封切られ、ひっそりと上映終了となりそうになっている「シェルター」。シネマロサでの上映は終わり、新宿バルト9では深夜上映だけになってしまっているので、ユナイテッドシネマ豊洲まで観に行ってきました…

佐藤寿保作品

シネロマン池袋で、今日まで上映されていた「白い肌の未亡人 私を苛めて…」を観てきた。以前「未亡人変態地獄」という題名で上映されたものを改題して再上映しているようです。ややこしい。シナリオタイトルは「Look Into Me」。

district 9

「第9地区」を観てきた。フェイクドキュメンタリーの手法を使ったSF映画。 南アフリカに突然現れた宇宙船。そこから降り立った宇宙人は難民として、人類と共同生活を始める。それから28年度、スラム化した共同居住区『第9地区』では人間と宇宙人の諍いが続き…

2009年、ぼくの10本。

『グラン・トリノ』(クリント・イーストウッド、アメリカ) 『リミッツ・オブ・コントロール』(ジム・ジャームッシュ、アメリカ) 『イングロリアス・バスターズ』(クエンティン・タランティーノ、アメリカ) 『チェンジリング』(クリント・イーストウッ…

2009年の映画をふりかえる

空中キャンプさん(id:zoot32)の『2009年の映画をふりかえる』に参加するトピック。 去年のものを読んで、楽しそうだなーと思っていたので、念願の参加です。 ネタバレがあるので一応。

名誉なき野郎どもに喝采を。

クエンティン・タランティーノの新作『イングロリアス・バスターズ』が先週末から公開になって、早速観てきたんですが、期待通りの傑作でした。『デス・プルーフ』のすさまじさには劣るかもしれないですけど、完全に欲情してた『デス・プルーフ』とは対照的…

あなたたちが怖いものって、なに?

10月31日から11月6日までシアターNで開催されていたホラーフェスジャパンのプレイベント。全6作品の上映の他、トークショーやイベントもありましたが、当然にように全部に足へ運ぶことはできず、トークショーに1度行けた他は映画の上映だけでした。でもメイ…

TIFF2009「玄海灘は知っている」

韓国映画界の怪物といわれるキム・ギヨン監督作。去年の特集上映には行けなかった、というかこの監督のすごさも知らなかったのだけれど、今年アテネフランセで「下女」を観てガツンときたので、当然のように観に行きました。上映後、高橋洋×青山真治トークシ…

TIFF2009『スペル』

ライミ・イズ・バック!と評判のサム・ライミ新作だったんですが、これすげーおもしろかったですよ。おすぎが褒めてることが不安で仕方なかったんだけども、ホントおもしろかったー。今週末から公開か。興業的にはズッコけそうな気がしないでもない(笑)。

TIFF2009「怪奇猿男」/「麻瘋女」

上海の奇才馬徐維邦(マーシュイ・ウェイパン)の映画を観るのは初めてのことで、でも高橋洋さんの「映画の魔」に馬除維邦作品に関する評論が掲載されているのでその存在は知っていて、今回の映画祭でキム・ギヨン作品と同じくらい楽しみにしてました。以下…

TIFF2009『激情』

「REC2」もこの「激情」も日曜の夜に続けて観たんですが、両方ともスペイン映画で、当然なんですがスペイン語なんですよね。スペイン語をやっていたぼくとしては、非常に耳にいい日でした。「REC2」の方はああうるせー!って感じるところが多かったですけど(…

TIFF2009『REC2』

東京国際映画祭に行っていた一週間でした。小説のことがなければもうちょっと行きたかったんですが、時間的にいっぱいいっぱいなので自重した。ラピュタの佐藤慶特集は11月に入ってからがんばる。って、ホラーフェスとか爆音『デスプルーフ』とか万田邦敏監…

私は音楽。ジャンルは増村保造。

今年の異形特集@シネマヴェーラは、観たい映画はほとんど消化できたので大変良かった。この特集の最後に観たのが増村保造監督の「音楽」でした。最終日の最終回。音楽 (新潮文庫)作者: 三島由紀夫出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1970/02/20メディア: 文庫購…

『悦楽』のこと、とか。

シネパトスの大島渚特集で「悦楽」と「日本春歌考」を観た。だらだらっと書いてみる。 「悦楽」は大島渚作品のクオリティを考えると普通くらいのおもしろさでした。というか他のが傑作すぎるだけかもしれないんですが。 戸浦六宏、渡辺文雄、小松方正という…

ポケットの中に戸浦六宏がいっぱい。

といいながらも、順調に消化している大島渚特集について。ってほどでもないけど適当に。 最近、大島渚ブームがぼくの中で起こっているんですが、それは実は戸浦六宏ブームでもあるのかなと思い始めてる。大島渚作品のおもしろさを再確認すると共に、俳優・戸…

暴力の辿り着く場所

「マーターズ」観てきました。フランス映画祭オープニング作の「夏時間の庭」を観に行ったときにプログラムみたいなのをもらって、そのときから気になっていた映画でした。行きたかったんですけど、オールナイト枠だったので都合を合わせられず行けませんで…

退屈はさせまいとする態度。

行こう行こうと思っていてもつい行きそびれている映画がいくつかあって、その最たる例は「3時10分、決断の時」なんですけど、新宿ピカデリーに行く度に満員で入れなくて、見そびれている。新宿ピカデリーきらい。出入口とかエスカレーターとか、いろんな部分…

大島渚の「儀式」

なんか最近ぼくの中で大島渚ブームが起きていて、それはたぶんPFF2009のイベントのせいだとは思うんですけど、上映があればよし行くか!という気になります。逆に、DVD借りてまでは見る気になれないんですけど、集中力的に。映画館の暗がりが欲しい。

カタコト

最近、かたことの日本語がやたらと耳に残っていて、それが何かと言うとリチャード・ギアの「ハチィ!」と「あんにょん由美香」製作のきっかけとなった韓国のエロVシネ「東京の人妻 純子」で韓国人の俳優さんが言う「スキナンダロ!」なんですけど、思い出し…

ギルマン・ストライクス・バック!

このいかしたジャケのDVDが発売になることもあるのかないのか、PFFの招待作品として「半魚人の逆襲」が上映されました。DVD上映。特集イーストウッド!の1本として。REVENGE OF THE CREATURE [DVD]出版社/メーカー: キングレコード発売日: 2009/08/05メディ…

ぴあフィルムフェスティバル

6作観たので、その感想でも書こうかと思った。他にも観たいのはいくつもあったんですが、観られたのは以下の映画だけ。 青春墓場〜問答無用〜 ぴゅーりたん Souda Kyouto He Ikou 恋愛革命 シュナイダー chain

NOISE!

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」の音響とか、あるいは椎名林檎の「三文ゴシップ」とか、音楽というものに対して最近なんだかもにょもにょしてしまうことが多かったんですけど、オリヴィエ・アサイヤス監督によるライブドキュメンタリー「NOISE」を観て、や…

唐版 銭ゲバ

シネマヴェーラで昨日から始まった漫画・劇画原作の映画特集。今日、唐十郎主演の「銭ゲバ」が上映されたんですが、悪趣味さを徹底したような作りが今ではもう見られなくなったような手触りで良かったです。美術や衣装の色遣いや、原作よりも変な唐十郎の髪…